エピローグ

 帰りの高速は渋滞したが気にならず、男は女の家の近くまで送る事にした。少しでも長く一緒にいたいという気持ちだった。
 「この曲、私も好き」
 朝と同じテープだったが、気分にマッチした明るいラブソング。
 「ビージーズなんだけど、古い映画の主題歌なんだ」
 「映画好きなの?」
 「うん」
 疲れもあって話がはずむ訳でもなかったが、楽しかった。
 「あのね・・」
 男はためらいがちに女の手をとった。
 「なに?」
 引かれるように女は男の方に身体を寄せる。
 「メッセンジャー、やってる?」
 「やってないわ」
 「あれだと、二人だけでチャットが出来るらしい」
 「ええ、登録してる人がオンラインかどうかも判るのよね」
 男の言いたい事が判ったらしく、女は微笑んだ。
 「設定してお互いで登録しない?」
 「4人で?」
 「いや、2人だけで」
 「それじゃ恋人同士ね」
 「うん」
 「私達、そうなの?」
 「うん」
 「嬉しい・・」
 男は照れて頭を掻き、女は恥じらうように俯いた。


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