自然は破壊され、人は汚濁にまみれて欲望に狂っている。私は祈り続け、遂に救いを得た。


 「君の起した奇跡は証明された。だが本当に君は自分が宇宙の伝導師だと主張するのかね?」
 議長が半信半疑な様子で確認する。国連総会での一部始終は全世界に中継されていた。
 「主張するのではなく、そうなのです。宇宙の友は美しい地球の復活を援助してくれます。彼らは地球の荒廃と毒で近づく事が出来ません。私は浄化する方法を教えてもらいました。まず水と空気をきれいにしましょう。それで土も植物も生き返ります。もちろん動物も」
 私はその方法を伝えた。世界中の化学者が頭をかきむしっているだろう、何故そんな単純なやり方に気がつかなかったかと。
 「次に、人は健康でなければなりません。病気の絶滅と強靭な身体。宇宙の友はそれを得る方法も教えてくれました」
 まだ政治や経済などの問題はある。人間が長命になれば人口問題や食糧問題も出てくるだろう。
 「地球が再生され、愚かな核等の兵器を処分すれば宇宙の友が地球を訪れて残った問題をすべて解決してくれます。我々は心静かにその時を待てばいいのです」
 賛同の拍手が議場に湧き上がった。世界は一つになり、宇宙の一員になるのだ。私は救世主として永遠に褒め称えられるだろう。地球の支配者になる事も可能だ。いや、なるべきだ。宇宙の友に選ばれた唯一の人間なのだから。


 「さて、これで汚染が消去出来れば経費を掛けずに40億の食肉が手に入るな。自分達で消毒もしてくれるんだから採算はとれる」
 遠くの星で宇宙の友は仲間を振返り、触手を伸ばして満足げに舌なめずりをした。